権力を笠に乗せて身に着て威張る人
参勤交代などで大名行列をつくる際、普段は笠をかぶることのできない身分である下級武士などにも笠をかぶせ、立派な服装をさせたそうだ。
笠をかぶされた人々は、それを良いことに庶民に威張り散らしていたようだ。
江戸時代の話です。
それから年月が経った今でも、そういった人はいる。
おれは、大企業に勤めているから
おれは、役職がついているから
おれは、客だから
“肩書き”という笠を着て威張り散らすどうしようもない人たち。
それを着れば、自分を守る鉄壁の防具にでもなると思っているのでしょうか。
男は地位や権力を欲しがります。
僕も男ですので、その気持ちはわからなくもありません。
でも使う方向を間違ってはいけない。
道具は正しく使うからこそ美しいのです。
地位や権力は人のために使うからこそ光を放つのです。
それは服だって同じことです。